「ただちに影響ない」の根拠とは。
「ただちに影響ない」繰り返す枝野氏説明に疑問…根拠示した説明を
msn産経ニュースの記事です。
なんか「直ちに」って言葉で揚げ足取られていますけれど、枝野ちゃんの肩を持って説明してあげると「長期的な影響は今度の動向次第だけど、短期的な影響はありえない」って意味です。
その根拠は、医療の現場では福島原発以上の放射線を浴びせているけれど急性障害は生じていないから。
例えば。
ある人がガンが心配で検査を受けたとしましょう。
そこで胸のエックス線写真を撮った後に念のためCTを撮ります。
施設や撮り方によって違うけれど、胸部ならばこの二つで9.5mSvほど被曝する計算されています。根拠はこれ。
で、本人の希望で念には念を入れてPET/CT検査を行ったとします。すると薬剤だけでも5.9-7mSvは被曝し、さらに重ね合わせ用にCTを撮る事もあります(撮らない事もあります)。ちなみにCT、PET、単純エックス線ともに放医研の算定です。
すると少なく見積もっても合計14.4-17.5mSv。
この時点で、福島原発から30キロ以上離れている浪江町での累積被曝量10mSvオーバーは確定です(4月3日時点)が、
この検査を行った人、次の日や次週あたりに放射線障害で障害は起きた事があるのか?というと。
障害が起きた事はありません。
PET/CT検査1回分程度の被曝では、急性的な障害が起きない事がわかっているんです。
では長期的にはどうなんだろう。
実は日本のガンの1-3%はCTが原因とも言われています。
この3%って数字に対しては放射線医学関係の団体が猛反発しており、この業界ではせいぜい1%だと見積もっています。
が、彼らも0%とは言っていません。CTはガンの原因に成り得ることは認めています。
ガンは長期的な身体への影響であって、直ちに生じるものではありません。しかも、生じる原因ははっきりしない事の方が多いんです。
だから、「直ちには影響を及ぼさない(=短期的な影響はゼロ。だけど長期的に影響あるかも知れないので起こりえないとは言えない)」と発表するわけです。
このあたりのカラクリをわかって報道してくれるマスコミっていないのかな?
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